【管理職の方々へ、セクハラ注意報!】そのLINEスタンプ、勘違いされませんか?
こんにちは、ハラスメント研修専門講師の山藤祐子です。
最近、仕事のやりとりでLINEを使っているという話をよく聞くようになりました。
使っている理由は、グループで一斉に連絡ができることや、既読になるので読んだかどうかがわかること、そして何より手軽であることが挙げられるようです。
LINEを業務連絡で使うときに、違和感のある方も一定数いらっしゃるようですが、年々仕事で使う方が増えいているように思います。
スマホで手軽で簡単にできるので、非常に便利ではありますが、
しかし、この手軽さが落とし穴、セクハラ注意報が発令する危険性があるのです!
今日は、なぜ「LINEスタンプ」がセクハラに繋がるかについて、説明したいと思います。
LINEは手軽で便利、そこが落とし穴
LINEは色んな意味で、便利にできているツールだなと思います。
何よりLINEと言えば、スタンプ。
私はスタンプが好きなので、色々なスタンプを使っています。
言葉で説明しずらい気持ちや、返事を表現できるスタンプは、非常に便利ですよね。
つまり、「手軽」なコミュニケーションとして、うってつけの方法です。
しかし、この手軽さが、落とし穴となる瞬間があります。
それが、「酔っているとき」では、ないでしょうか。
「酔っているとき」の失敗事例として、
酔っ払って夜中に友達に電話をして、訳の分からないことを言ってしまった経験は、
ありませんか?
私は・・・恥ずかしながら、あります!
これと同じように、
「酔っ払っている」ときに異性の部下にLINEを送ると、
とんでもない内容を送ってしまう可能性があるのです。
たとえば、少し気になる部下に対して、💛スタンプを連打してみたり、
意味深な内容のスタンプを送ってみたり、
相手が既読にならないために、何度も何度もスタンプを送信してみたり、
相手が意味を取り違えるような、不思議なスタンプを送信したり、
手軽さゆえに、指でポンと押すだけの操作であるがために、取り返しのつかないスタンプを送ってしまう可能性があるのです。
取り返しのつかない内容とは、セクハラと言われても仕方がないような内容ということです。
夜中に上司からLINEが来た
実際に相談があった事例ですが、男性上司から夜中にLINEがきた女性部下のお話です。
ある日、上司から夜11時頃に「起きてる?」とLINEがきたので、
てっきり緊急の連絡だと思い、「起きてます」と返事をしたら・・・
ハートを抱えた動物が「好き」と言っているスタンプが送られてきたそうなのです。
上司が、その日は飲み会だと知っていた部下は、酔ってるなと思い返信をせずに、
翌日、上司にLINEを見せて「変なスタンプ送ってこないでくださいよ!酔ってましたよね!」と言ったそうです。
そうすると、上司は「酔ってて覚えていない、申し訳ない」と謝ってくれたので、もう忘れることしたそうですが、
「ちょっと気持ち悪いなと思いました」と話していました。
このケースの場合は、部下が上司にしっかりと意見を言える関係性なので、「セクハラです」と言われることはなかったようですが、
もし、部下が上司に気軽に意見を言える関係性でなかったら、部下はとても悩む可能性があるのです。
部下とはLINEを交換するな?
ハラスメントを管理職や役員向けに教えている弁護士さんの中には、「危ないので異性の部下とLINEは交換しないでください!」と説明していると聞きました。
LINEで繋がっていなければ、LINEでセクハラめいたスタンプを送る危険性はないですから、こういう考え方も必要だなと私も思います。
とはいえ、仕事で使う方もいらっしゃると思うので、LINEを仕事で使うときの注意点として以下の3点を挙げたいと思います。
(1)スタンプを送らず、文章で送る
スタンプの選び方は、その人それぞれのイメージで送っています。
しかし、そのイメージが相手に対して、自分のイメージ通りに届くは限りません。
ですから、スタンプではなく文章を書いて送りましょう。
(2)スタンプを多用しない
上にも書きましたが、仕事の関係性の中で使用しても、誤解を与えないようなものかを精査する必要があると思います。
また、仕事の連絡をする中で、スタンプ使用はそもそもOKなのかも検討材料だと思います。
(3)送信する時間も気を付けましょう
スタンプの送信に限った話ではありませんが、休みの日や夜中にLINEを送るのは、控えることを勧めます。
相手のプライベートの時間を割くことがないように、最低限のマナーは守る方がいいでしょう。
組織の考え方によっても、お互いの関係性によっても、許される基準は違うと思いますが、ビジネスで使うのであれば、最低限のマナーは必須だと考えます。
便利なツールだからこそ、使い方を間違わず上手に活用していただきたいと思うのです。
くれぐれも、酔っ払って、会社関係者にLINEのスタンプを送るのを控えていただき、
勘違いされるようなことがないように、ぜひご注意いただきたいと思います。
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